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【Conoha Pencil レビュー】物は使いよう。割り切るが吉

ブログ運営において、SEO対策は不可欠であることはブログを書く人なら皆知っているはず。そしてブログを書くときはネタに悩むし、ネタが出てもキーワード選定が難しいし、その先もとにかく時間がかかる。

今回はそんな課題を解決してくれそうなAIツール Conoha Pencil (旧Blog Creator)を見つけた。AIってのはもうバズワードになっていて、何でもかんでも「AI」と付けられて大したことない製品やサービスが増えている印象があるから懐疑的なんだけど、どうせトライアルなら無料だし良いか、と思って使ってみた話。

Conoha Pencilとは

ConoHa Pencil」は、有名レンタルサーバー「ConoHa WING」と同じGMOインターネットグループが開発したAIライティングツール。機能として謳われているのは下記

  • 記事作成
    • 見出し案作成
    • 本文作成
    • URLを読ませて記事のリライト
  • キーワード
    • サジェスト調査
    • 再検索ワード調査
    • 競合見出し調査

要はブログ運営に不可欠な記事作成とか、記事作成前の調査とかをAIを使ってやってくれるよってヤツ。

単なるAIへの指示出しツールではない

それなら自分でAIに指示出せば良いんじゃねーの?って思うんだけど、実はConoha Pencilは単なるAIの指示出し代行ツールではない。

GMOが長年培ってきたSEOのノウハウや、専門家やブロガーの知見が組み込まれている。結局AIもどう使うか。知らないことをAIにさせるのは難しい。

加えて、Conoha Pencilではキーワード選定から記事の執筆までのワークフローを提供している。調査から見出しの作成・本文の執筆までの一連の流れをGMOの知見を搭載したAIがサポートしてくれる。

品質はお世辞にも高いとは言えない

冗長な説明を繰り返す

とは言え、品質はお世辞にも高いとは言えない。大半の部分を修正しないといけない。試しに「オーバークロック 初心者」というキーワードで記事を書かせてみたんだけど説明が冗長だったり同じ説明を繰り返していたりと読むに堪えなかった。

これを選んだ理由は俺が詳しいから。AIモデルの性能を測るには自分が知っていること聞いてみて、自分の答えにどれだけ近いことを書けるかを判断するのが良い。いくらAIを使っても最終的に人間がレビューする以上、自分が知っている以上のものは作れないんだ。

出してみた見出し

さて、見出しを出させてみたんだけどもうこの時点で重複している。「意味と効果」「やる意味」、「基本概念と必要性」「意味と必要性」など、何度も同じ説明が繰り返される。

AIに見出しから本文作成まで丸投げしたらこうなった、と言う話で、見出しを作成させた段階で人間がチェックし、見出しの構成を変えてから生成させればこの問題には対処できる。

モデルがちょっと古いかも?

見出しを対応したところで、次は純粋に文章の品質が高くない。一般的に広く知られている知識の説明に終始するのであれば十分なんだけど、「実際にどうか?」という現実的な話をさせようとすると途端に薄くなってしまう。

これの原因はおそらく単純なモデルの性能不足。Conoha Pencilに搭載されているモデルについて、最後に確認できたのは2024年ごろの情報でGPT-4, GPT-4o の2つが搭載されていると言うこと。これ以降モデルのバージョンを大々的にアピールしている情報は見つけられなかったから、おそらくアップデートはされていないんじゃないかと思う。

普段仕事でさまざまなAIモデルと向き合っている俺の感覚としては、ちょっと古いモデルを使っていそう。感覚的な話で申し訳ないけど。

低コストは魅力

品質についてあんまり良い評価はしなかったんだけど、それでも圧倒的に低コストである点は認めざるを得ない。

公式サイトでも触れているんだけど、Conoha Pencilでは1記事の生成は約24円から。これを外注すると相場は文字単価1円から高い場合は5円以上となる。「外注してもどうせ自分で多少の修正は必要になる」と割り切って、低コストのメリットを享受するのは全然アリ。

今回試しに生成させたのは14,000文字だった。「使えない」と言う判断をして自分での修正すらしないことにしたんだけど、この「記事を捨てて時間を確保」する判断ができたのも低コストだったから。

キーワード提案は失敗しすぎ

文章生成機能が物足りないってのは話した通りなんだけど、じゃあキーワード提案はどうなんだって話。ぶっちゃけSEOにおいては本文よりもキーワードが大事なケースも少なくない。どれだけ良い文章を書こうとキーワード選定がダメだと読まれない。誰も興味のない、調べないキーワードでいくら素晴らしい文章を書いたとしてもそれを欲しがる人がいなければ当然の話。

GMOのノウハウと専門家の知見をベースにキーワード選定ができるならそれだけで価値がある。そう思ってキーワード系の機能を使ってみたんだけど、これがマジでダメ。

調査結果の取得失敗

「オーバークロック 初心者」とか「Conoha Pencil」ってキーワードで調査させてみたんだけどなんか上手くいかずエラーメッセージが出る。時間をおいて何回かやったり、キーワードを変えてみたけど結局これはできなかった。

エラーが出るのは百歩譲って良いんだけど、俺が気に入らないのはエラーが出た後の導線がわからない。「調査結果の取得失敗」なら、どのキーワードの結果の取得に失敗したのか教えて欲しい。一部って言ってもどの程度なのか、どのキーワードなのかを伝えてくれないとこのまま見出し構成の生成を進めるかどうかの判断なんかできるはずがない。

「失敗しました」に関してはまあできないんだな、って感じだけどもっと細かく教えて欲しい。

別に文句を言ってこき下ろしたい訳じゃなくて、使える方法があるなら使いたいんだ。それだけに今回キーワード調査の機能を使えなかったのは残念。金払ってなくて良かったとは思うけど。

AIツールは割り切って使うが吉

キーワード調査が使えなかったとはいえ、Conoha Pencilを使えは確実に時短になる。10000文字程度の記事をAIが生成してくれるってだけでもそうだし、不慣れな人にとっては見出し構成を考えてAI生成を指示できるこのツールはかなり使いやすいんじゃないかと思う。

当サイト「ねろぶろぐ」では事実よりも俺の経験や感想にフォーカスしているから本文生成は修正が必要だと結論づけたけど、それでもゼロから書くよりは短く書けそうとは感じた。事実を説明する紹介系の記事の場合ならもっと使える。

そして何より低コスト。このコストなら最悪ゴミが出てきてもまあ許せる。結局ある程度の修正を前提として、短時間で大枠を作成するために使ったりと、AIにやらせる部分、人間がやる部分をキッパリと決めてある程度のアラには目を瞑って使えば快適なんだろう。

俺は色々求めすぎていたのかもしれない。今回は俺には合わなかったと言う話なんだけど、それをトライアルで教えてくれる運営の姿勢には感謝。結局、俺は金銭的なコストは支払ってないし、AIのSEOツールについて得られるものはあった。そしてキーワード系の機能はやっぱり気になるし、使ってみたい気持ちは残っている。

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Nero

自作PCしたりオーバークロックしたり対人戦のゲームやったり車でドライブしたりサーキット行ったり。好きなことを好きなように書く

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