俺はいままで動画編集ソフトはVegas Pro 16一本でやってきたんだけど、出先でもノートPCで動画編集をやりたくなったのでFinal Cut Pro (FCP)を検討した。トライアルの結果、本格的に乗り換えをする気になったのでその感想や決め手について話してみる。Vegas Proからの乗り換えの人も、単純にFinal Cut Proが気になっている人も参考にして欲しい。
より大きな単位でのプロジェクト管理
大きく異なると思ったところ、そして最も決め手になったのがこれ。VegasProとFinal Cut Proは動画を管理する考え方が大きく異なる。
Vegas Pro のプロジェクト
Vegas Pro は「プロジェクト」という単位で動画を管理する。このプロジェクトが最終的に作成される1本の動画になるんだけど、プロジェクトにその動画の素材を追加していく感じ。プロジェクト存在するタイムラインは一つで、YouTube用、インスタ用、ショート動画用などで動画を作り分けたい場合は都度プロジェクトを作成し、プロジェクトに動画を追加していた。
FCPのライブラリ、イベント、プロジェクト
FCPの場合、Vegas Proと比べるとちょっと複雑で概念が多い。ライブラリ、イベント、プロジェクトという3つの概念を用いて素材を管理して動画を作成する。例として、「3日間の沖縄旅行」という動画を作って、YouTube, YouTube Shorts, インスタのリール動画用に書き出すケースで説明する。

ライブラリ
これが1つの動画を管理する単位になるんだけど、Vegas Proのプロジェクトとは少し違う。Vegas Proのプロジェクトは「沖縄旅行_YouTube動画」という単位になるんだけど、FCPのライブラリは「沖縄旅行の動画」という感じ。
例えば、YouTube用、インスタ用、ショート動画用などで動画を作り分けたい場合でも、「沖縄旅行の動画」という1つのライブラリを作成して作業を進める。
イベント
ライブラリの中に存在する、素材をまとめて管理する単位。フォルダのようなものだと考えて良い。
今回の例だと、「1日目」「2日目」「3日目」といったイベントを作成して管理するのが効率的。
プロジェクト
プロジェクト、という名前なのでもっと大きな単位だと思いがちなんだけど、FCPのプロジェクトはタイムラインを管理する単位になっている。プロジェクトはイベントの素材を参照できるので、フローとしてはイベントに存在する素材を使い、それらをタイムライン上に配置して動画制作作業を進める形になる。
今回の例だと、「YouTube用本編」「ショート動画」「リール動画」という3つのプロジェクトを作成することになるだろう。
動作が軽く安定している
基本的に動画編集ソフトは重いんだけど、FCPはマジで軽い。Vegas Pro もその点は負けてないと思ってるんだけど、ノートPCでVegas Proに匹敵する速さで動作するのはマジですごい。俺の知らない世界だった。
そして軽いだけじゃなくて安定している。この点はVegas Proとは勝負にならないレベルで良い。Vegasを使っているときは1操作のたびにCtrl + Sで保存していたんだけど、その煩わしさから解放された。癖になってると思ってたんだけど、意外とやらなくなると快適。というか、そもそもVegasはフリーズしすぎ。
ストレージは圧迫しがち

これは10分くらいの動画を1本作った後のストレージ使用状況。「書類」として表示されているもののうち500GB弱が、FCPで動画編集をしている際に増えた使用量。動画ファイルだけじゃなくて、編集中の中間ファイルとか色々含めてこの量だし、俺が慣れてなくて非効率的な使い方をした可能性もある。それでもびっくりはした。
マグネティックタイムライン

マグネティックタイムラインってのは何かっていうと、クリップが磁石のようにくっつく機能。何が嬉しいかって、例えば「動画の中間の不要な部分をカットする」といった場合。Vegas Proでは「カット -> 空いた部分をドラッグして繋ぐ」という手順だったのが、マグネティックタイムラインによってカットするだけで空いた部分を繋いでくれる。
この単純作業の繰り返しがなくなるだけで驚くほどストレスフリーになるし時短にもなる。特に自分で喋るタイプのYouTuberなんかはジェットカット編集を多用するから影響は大きい。もちろんこの機能を使いたくない場合はオフにできるから、使いたくないときはオフにすれば良い。
結局FCPが安上がり
確かにVegas Pro と比べるとFCPは高いんだけど、FCPは買い切りのソフトウェア。一同購入したらずっと使えるので、長期的に使えば毎年Vegas Proを買い換えるよりも安上がりだ。
Vegasからの乗り換え先としてAdobe Premiere Pro も検討したんだけど、サブスク形式で毎月の支払いもかなり高かったのでその時点で選択肢からは外した。初期費用はかさむが、実は超安いお得なソフトウェアなんだと思う。
持ち運べるパワーとパフォーマンス

決めてはプロジェクト管理なんだけど、購入を後押ししたのはApple端末との相性が良いこと。Apple Siliconのハイパワーマシンとそれに合わせて開発されたソフトウェア。当然相性は良いのでパフォーマンスも優れている。
Macbook Pro は持ち運びができるので、Macbook Pro + Final Cut Pro の組み合わせによって外でハイパワーマシンを使って作業できるようになる。Vegas ProはWindowsのマシン専用だからこれは無理。最近はWindowsのノートPCも性能が上がってきてはいるんだけど、それでもApple Siliconには及ばない。さすがApple。やはり端末とOS、ソフトウェアのすべてを設計している分、最適化ができているんだと思う。
そんなこんなで乗り換えを決意して1ヶ月ほどたった。マジで後悔がないレベルで満足しているから、気になっている人はぜひ1度トライアルしてみて欲しい。90日間は無料で使えるからじっくり検討できる。