俺はいつもCPUやGPU、メモリをオーバークロック (OC) して設定を常用しているんだけど、この設定を見つけるのは実は結構大変。ただ電圧あげた、クロック上げたでは安定動作することは中々ないし、常用となるとあらゆるシチュエーションで問題なく動かないといけない。
その設定を見つけるのに必要のがモニタリングツール(監視ツール)。これでPCの状態をチェックして安定動作する設定を探っている。
ということで、オーバークロックの設定をした後に使うべきモニタリングツール (監視ツール)を紹介する。俺はこいつらを使って設定しているので参考にしてほしい。
モニタリングツールとは
まずモニタリングツールが何者なのかって言うと、「PCの状態を監視するツール」のこと。具体的には、CPUクロックやGPUのクロック、メモリの使用率、各種コンポーネント(CPUやGPU、SSDなどのパーツ)の温度、電圧、消費電力やファンの回転数など、挙げだしたらきりがないんだけどそれらを細かく見ることができる。
要はこのモニタリングツールを使って、OCの設定を行った後のPCがどのような状態で動いているか、OCをして何が変わったか、どのような影響があるのかを把握・判断するというのが目的。
OCとモニタリングツールの関係
オーバークロック (OC) を行う際は、設定した内容が反映されているのか、安定動作するのか、PCの寿命を極端に短くしていないかなどを細かくチェックしないといけない。常に細かくチェックする必要はないんだけど、最低限、設定を変更した直後は必要。もっとも簡単なのはWindowsに入っているタスクマネージャーなんだけど、正直タスクマネージャーでは力不足。そもそもこれはOCした後の状態を監視することを想定されていない。最低限、CPUとGPUのクロック、温度、電圧、消費電力は見ておきたい。
HWMonitor
まず初めに正解を言っちゃうんだけど、これ1つ入れておけばたいていの情報は見れる。それが HWMonitor だ。
起動すると以下のように、各種センサーから読み取った情報とその現在値、最小値、最大値が表示される。

使い方は特にない。ただ起動しておけばセンサーの値を読み取って表示してくれる。例えばゲーム中の温度を知りたいときはゲームを起動する前にこのソフトウェアを起動しておけば、ゲーム中の最大値が記録される。もちろんプレイ中も常に現在の温度は表示される。
HWiNFO64

HWMonitorの上位互換。
これの用途は基本的にはHWMonitorと変わらない。じゃあなぜこれを紹介するかというと、HWiNFO64はHWMonitorの上位互換なんだ。
各種センサーを読み取って表示するのが基本的な機能なんだけど、HWiNFO64はHWMonitorよりも多くのセンサーを読んでくれる。HWMonitorを使ってみたけど確認したい値が表示されなかったとき、HWiNFO64を使えば表示されることが多い。
基本的に必要になることは少ないんだけど、「HWiNFO64というソフトウェアが存在して、多くのセンサーを読んでくれる」ということを覚えておけば助かるときがあるかもしれない。
多機能な分リソースは食うし使うのに知識が必要
さて、HWiNFO64は多くのセンサーを呼んでくれる上位互換なんだけど、「じゃあ最初っからHWMonitorじゃなくてHWiNFO64を使えばいいじゃん」と思わないでほしい。HWiNFO64は多機能な分、HWMonitorと比べてより多くのPCのリソースを消費してしまうんだ。つまり、ゲームのFPSは下がるし、動画のレンダリング速度は遅くなる。これはHWiNFO64が使っている分のCPUリソースをほかのソフトウェアが使えなくなってしまうからなんだ。
加えて、多機能な分使い手の技量が求められる。「HWiNFO64が必要だ」と判断したうえで使うのであれば問題ないんだけど、そうじゃないのにこれを使うのは明らかにオーバースペック。大は小を兼ねるとは言うが、無駄が増えるのは避けたい。
RivaTuner
RivaTunerはこれ自体にはモニタリングする機能はないんだけど、有用なのはオーバーレイ表示できるってこと。つまりゲームをプレイ中にゲームの画面に重ねてCPU温度やGPU温度、クロックや使用率など様々な情報を表示できる。

こんなの。YouTubeとかでGPUのベンチマーク動画を調べたことがある人は多分見たことあると思う。
RivaTunerを使って、ゲームのどの場面が高負荷なのか、どのような負荷のかかり方なのか、プレイ中の温度、CPUクロックはいくつか、安定しているか、といったことを判断する。トコトン設定を詰めたい時や本気で勝つための設定をしたいときに便利。
またRivaTunerの良いところは、ゲームのフレームレート(FPS)のグラフを表示できること。グラフで表示されることで、体感するしかなかった微妙なカクつきが可視化されるので、自分の感覚とデータの2つから動作の状態を把握できる。画面録画をすればどの場面でカクつくのかを記録できるからマジで便利。

言葉にすれば「カクつく」という話もグラフで表示すればはっきりとわかる。このグラフでガクッと下がった場面を動画で確認すれば、どの場面で高負荷になってFPSが下がったのかがわかる。
CPU-Z
CPU-Z自体はモニタリングソフトとはちょっと違うんだけど、オーバークロックにおいて、設定を監視する目的で非常に有用だから紹介する。

CPU-Zで俺が見てるのは下記。
- CPUベースクロック、倍率
- PCIEのバス
- メモリのクロック、タイミング、チャネル(デュアルチャネル動作であることの確認)
どれもHWMonitorやHWiNFO64でも確認できるんだけど、CPU-Zで確認する理由は分かりやすいから。モニタリングソフトは性質上、多くの情報を表示する関係で画面がゴチャゴチャしやすいんだけどCPU-Zはタブごとに情報を分けることでこの問題をうまく解消している。
まとめ
簡潔にいうとこんな感じ。
- オーバークロック後の動作・設定確認は必須
- 確認には専用のツールが必要で、確認したい情報によって使い分けると便利
今後も良いツールが見つかったり、乗り換えたりした場合は定期的に更新していきます。