PCのOC(オーバークロック)でよく出てくる単語を解説するよ

オーバークロック

オーバークロックを始めようと思っている人、始めたばかりの人は、調べても知らない単語ばかり出てきて混乱すると思う。この記事では、オーバークロックでよく出てくる単語を解説する。

「なんか電圧とクロックを上げて性能を上げる」くらいの理解だけど、どの設定をしたらよいのか全然わからないよ!という人向け。初心者から中級者への第一歩に向けて、ここで解説する単語を押さえておけば、大抵の解説サイトや動画で言っていることは理解できると思う。

クロック

動作周波数、つまりCPUやメモリなどが動作する速度のこと。この値が大きければ大きいほど、高速に動作する。CPU、GPU、メモリなど、OCをする際はこの数値を高くすることが目標になる。

CPU

VCore

CPUのコア電圧のこと。この値が大きければ大きいほど、CPUのコアにかかる電圧が高くなり、発熱も多くなる。CPUのOCをする際は、VCoreとクロックを上げながら、安定動作する組み合わせを探っていくことが基本となる。

低電圧化の際は、クロックは触らずにこのVCoreの値のみを触る。少しずつVCoreの値を下げながら、安定動作する電圧を探す。

アンコア

VCCSA, VCCIOの2つを合わせて「アンコア」と呼ぶことがある。どちらも主に、メモリOCをする際に調整する。

VCCSA

System Agentの電圧のこと。メモリコントローラ部分に関係する。

なんかメモリが安定しない時はこのVCCSAとVCCIOを上げてやると、CPUのメモリコントローラの電圧が上がり安定することが多い。

VCCIO

Input / Outputの電圧のこと。メモリインタフェース部分に関係する。

VCCSA同様、なんかメモリが安定しない時は上げてやると良い。

LLC (Load Line Calibration)

マザーボードに搭載されている機能。高負荷時の電圧降下を防ぐ設定のこと。メーカーによって表現は異なるが、機能の働きのレベルを設定できる。

CPUは、クロックを上げると消費電力も増加する。高負荷時の電圧降下によって、CPUがそのクロックで動作するための電圧を下回ってしまう可能性がある。LLCは電圧降下の分を見越して、自動的にCPUにかかる電圧を上げてくれる。

注意してほしいのが、上がった電圧に発熱も伴って増加するので、冷却により気を遣ってあげる必要がある。電源回路やCPUにかかる負荷も大きくなることは頭に入れておこう。

メモリ

XMP (Extreme Memory Profile)

メモリのOCに関する情報を記録したプロファイルのこと。OCメモリを使う際は、このXMPプロファイルを読み込んでOCメモリとして動作させることになる。

メモリクロックや電圧、タイミング、CPUのメモリコントローラ周りの電圧が変更される。

SPD (Serial Presence Detect)

メモリの動作に関する情報を記録したプロファイルのこと。SPDプロファイルの情報が自動的に読み込まるため、初回起動時や特に変更をしていなければこの情報で動作する。

XMPは「OCした状態でなるべく安定動作する」設定だが、SPDは「安定して動作することが最優先」の設定が入っている。ある程度詰めた設定のXMPは、環境によって安定動作しないことがまれにある(そしてそれを許容している)が、SPDはとにかく安定動作するように設定されている。

そのため、2133 MHzといった低いクロックが設定されていることが多い。

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